1. 作品概要

『背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜』は、横田卓馬が描いた魅力的な漫画だよ。『週刊少年ジャンプ』で2015年の24号から2017年の11号まで連載されてたんだ。ちなみにこの作品、第2回次にくるマンガ大賞コミックス部門で1位を取ってるっていうから驚きだね。

この作品、何が面白いって、ダンスの初心者でも楽しめる内容になってるんだ。主人公は高校に進学して鹿鳴館高校の競技ダンス部に入部するんだけど、同級生のヒロインや個性派ぞろいの先輩・ライバルたちと一緒に切磋琢磨していく青春部活物語なんだよね。競技ダンスのルールや用語も結構詳しく説明してくれてるから、「競技ダンスって何?」って思ってる人にも親切設計。

しかも、主人公とヒロインは全くのダンス初心者で特別な才能があるわけじゃないってのもポイント高いね。だから、読者も二人の目線に合わせて物語を楽しむことができるんだ。実際、作中では他の漫画作品のパロディやユーモアも随所に盛り込まれていて、飽きさせない工夫が満載。

特に舞台となる鹿鳴館高校は静岡県立高校で、多くのシーンで浜松市を連想させる描写がある。地元ネタもチラホラ出てくるから、静岡や浜松にゆかりのある人にとっては二重に楽しい作品かもしれないよね。さらに、衣装が大胆だったり、同年代の男女が密着して踊ったりするシーンもあるから、少しドキドキするような描写もあるんだ。

最後に、この作品のタイトルだけど、横田卓馬いわく、担当編集者が出したいくつかの案の中から「絶妙にダサかったもの」を選んだらしいよ。それが結局『背すぴん!』とか『すじぴん』なんて愛称で親しまれるようになったんだから、面白い話だね。

2. 作風と特徴

この『背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜』は、競技ダンスを題材にした青春ストーリーなんだけど、ちょっとしたヒネリが加わっていて面白いんだよね。まず、この作品にはプロトタイプがあって、それが2011年に読み切りで発表されていたんだよね。この時点ではまだ連載化されていなかったんだけど、その後約4年を経てついに連載がスタートすることになるんだ。

タイトルの略称としては「背すピン」とか「すじピン」と呼ばれているよ。話数のカウント方法もユニークで、「STEP.(ステップ)」という形で数えられているから、この辺も競技ダンスらしさを感じるよね。この作品の面白いところは、競技ダンスのルールや用語がとても詳しく解説されているところなんだ。だから、初めて競技ダンスに触れる人でもスムーズに理解できるようになっているんだよ。

キャラクターについても一味違うね。主人公とヒロインはどちらも全くのダンス初心者として描かれていて、特別な才能を持っているわけじゃないんだ。だから、読者も彼らと一緒に成長していける感じがするんだよね。さらに、他の作品のパロディやメタフィクション的な要素も登場するから、ただの青春ストーリーにとどまらず幅広い楽しみ方ができるんだ。

ちなみに、競技ダンス特有の「衣装が大胆」とか「男女が密着する」という点も描かれていて、時にはちょっと過激なシーンもあるけど、それも含めて作品の魅力になっているんだよ。作者の横田卓馬さんの出身地である浜松市が舞台っぽい描写もあって、リアリティを感じる部分も多いよ。

3. 主要キャラクター

今回は『背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜』の主要キャラクターにスポットを当ててみよう。
まず、主人公の土屋雅春。
新入生で、競技ダンス部に一歩踏み出すきっかけを得た彼は、全くの初心者。
でもね、その初心者目線のおかげで読者としても彼の成長過程を一緒に楽しめるんだよ。
次にヒロインの亘理英里。
同じく新入生で、土屋と一緒に競技ダンスの世界に足を踏み入れる。
彼女も全くの初心者で、この二人がどれだけ成長していくかが見どころ。
土井垣真澄は競技ダンス部の部長。
彼のカリスマ性と指導力が、部を引っ張る大きな要因。
綾辻理央は副部長で、土井垣の右腕的存在。
冷静で計画的な性格が部の安定を支える。
先輩部員の八巻章と椿秋子も重要なキャラクターだ。
八巻は頼りがいがある先輩で、椿は彼のパートナー。
彼らのコンビネーションは見もので、二人の掛け合いも面白いんだよね。
このように、『背すじをピン!と』は登場キャラクター一人一人の個性と成長がしっかり描かれていて、競技ダンスというテーマを更に魅力的にしているんだ。
これを読んで少しでも気になったら、ぜひ実際に漫画を手に取ってみてほしいな。
絶対に楽しめること間違いないよ。

4. ストーリー概要

物語は春の鹿鳴館高校からスタート。新入生歓迎の部活紹介で、特に注目を集めたのは競技ダンス部のパフォーマンス。新入生の土屋雅春が、友人に誘われ、美人な先輩とのボディタッチを期待して体験入部に参加することに。部室前には同じような目的の男子生徒がたくさん集まっていたけど、現れた部長の土井垣真澄に驚かされて、土屋以外全員逃げちゃったんだよね。でも土屋はそのまま競技ダンスの世界に引き込まれることに。土屋と一緒に体験入部に来たのは、亘理英里っていう新入生の女の子。二人は土井垣と副部長の綾辻理央に迎えられ、競技ダンス部に正式に入部。

お互い全くのダンス初心者だった土屋と亘理は、先輩たちの指導で急速に成長。特に八巻章と椿秋子の指導は厳しくも温かく、二人を本気にさせた。入部からわずか一か月で初試合に進むことに。でも亘理の緊張で初試合は一次予選敗退。でもその悔しさから更に練習に励む二人。

学園の文化祭では、二人の成長した姿が。全校生徒の前でクイックステップを披露。亘理の過去の辛い経験を土屋が知り、でも支え合いながら見事成功。文化祭で感動した一年生の藤田ひらりが新たに入部。

次は市内の競技会。全国大会の前哨戦で、強敵たちと戦う。土屋はゴールドダンススタジオの宮大工勇太に「なんでダンスをやっているのか」と問われ、考えさせられる。厳しい試練を乗り越えて少しずつ自信をつけていく二人。

そして迎えた全国大会。強豪たちが集まる中で、土屋と亘理は一次予選を突破し、二次予選でも善戦。特にオリジナルの振り付け「つちわたブースト」が炸裂。その情熱と努力は見てる人たちに心から感動を与えたんだ。でも残念ながら二次予選で敗退。でも土屋は初めて心から悔しさを感じ、その気持ちを次へのモチベーションに変える。

二年後、土屋と亘理は後輩たちを熱心に指導している姿が描かれている。彼らの成長と挑戦の物語は、見る人に夢と感動を与え続けている。

5. 競技ダンスの魅力

よし、競技ダンスの魅力を語ろうか。まずルールや用語って一見難しそうに見えるんだけど、一度覚えちゃうと全然難しくない。例えば、ワルツとかタンゴとか、ダンスの種類ごとにステップの名前が違うんだ。でも、それぞれのステップがストーリーみたいで、覚えるだけでワクワクするんだよね。なんか自分が映画の主人公になった感じ。

それから衣装の話。競技ダンスの衣装ってすごいんだよ! 女性用のドレスはキラキラしてて、まるでプリンセスになった気分。男性のタキシードもまたカッコいい。衣装ってただの服じゃなくて、その人のキャラクターや踊る曲の雰囲気に合わせて選ぶんだ。自然と気持ちも引き締まるし、パートナーシップも深まる。

あと、パートナーシップの重要性。競技ダンスは一人で踊るわけじゃないから、パートナーとの連携が全て。お互いの呼吸を合わせながらステップを踏む。その瞬間、まるで二人が一つの生き物になったような感覚になるんだ。もちろん、喧嘩もするけど、それもまたお互いを理解するプロセスの一部だと思う。

初心者でも全然大丈夫!ほとんどの競技ダンス愛好者は最初から上手だったわけじゃない。最初はみんな下手くそだった。本当に。だけど、練習を重ねていくうちに少しずつ上達する。どんなに小さな進歩でも、それが大きな喜びになる。競技ダンスって、そういう喜びや楽しさをたくさん感じられるスポーツなんだ。

競技ダンスにはまだまだたくさんの魅力があるけど、まずはこの辺りで。もし興味が湧いたら、ぜひ一度、その世界に足を踏み入れてみてほしい。

最後に

『背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜』って、マジで青春のど真ん中を描いた魅力的な作品だね。競技ダンスと聞くと、なんか堅苦しいイメージを持つかもしれないけど、この作品はそのイメージを覆してくれるよ!高校生が主人公で、彼らがダンスを通じて成長していく姿は、笑いあり涙ありのドキドキが詰まってる。

物語の舞台は鹿鳴館高校。ここで新入生の土屋雅春と亘理英里が競技ダンス部に入部するところから始まるんだ。二人とも初心者で、特別な才能があるわけじゃないんだけど、それがかえって読者と目線が合いやすく、競技ダンスの世界にスムーズに入り込むことができる。

競技ダンス部の先輩たち、特に部長の土井垣真澄や副部長の綾辻理央が個性的で、彼らの指導スタイルや人間関係も見どころの一つ。そして、同年代のライバルたちとの切磋琢磨もリアルで面白く、読者を飽きさせない。

この漫画の魅力の一つは、競技ダンスの技術やルールが詳しく解説されているところ。それだけじゃなく、ちょっとドキッとするような過激なシーンもあって、大胆な衣装やダンスシーンが盛りだくさん。さらに他作品のパロディやメタフィクション的な台詞も織り交ぜられていて、遊び心が満載なんだ。

出身地である浜松市の描写も細かくて、地元民ならではのリアリティが感じられる。部活動や試合のシーンも、静岡や東京といった具体的な場所が舞台になっていて、場所の雰囲気がしっかり伝わってくる。

『背すじをピン!と』は、単なる学園青春モノに留まらず、競技ダンスという特別なテーマを通して、人間関係や成長、挑戦することの大切さを描き出しているんだ。読めば読むほどに深みが増していくこの作品、ぜひチェックしてみてね!